肩こりの簡単ガイドページ

肩こりや肩の痛みについて簡単に説明

2017年04月13日(木)放送 体操満載!肩こり・肩の痛み対策「スマホ姿勢となで肩による障害」

2017年05月01日 15時52分

今回の回で思ったのは姿勢が大切ですという事でした。

疲れをためないというのは健康の大原則。

 

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スマホ姿勢とは

スマホ姿勢

 スマートフォン(スマホ)を使い続けていると、小さな文字や画面を見るため、前のめりにのぞきこんで猫背になり、さらに両肩が内側に丸まったスマホ姿勢になりやすくなります。この姿勢は、肩だけでなく体全体にとってよくない姿勢です。スマホ姿勢では、頭と肩、腕が体の前側に突き出るため、その重みを支えるために、肩の僧帽筋や肩甲挙筋に余分な負担がかかります。そのため、慢性的な肩こりが起こりやすくなります。スマホの使い過ぎによる目の疲れも肩こりの原因となります。また猫背になると骨盤が後ろに傾くために、ひざが曲がります。そのため、背中の筋肉や太ももの前側の筋肉に負担がかかり、腰やひざの疲労や痛みも起こしやすくなります。自分でできる対策としては、スマホの使用時間を意識して減らしたり、途中で操作を中断して体を動かし姿勢の固定化を避けたりすることが大切です。スマホをよく使用する人、さらに肩こりなどがある人は、姿勢を改善する体操がすすめられます。

なで肩が原因で起こる胸郭出口症候群

なで肩が原因で起こる胸郭出口症候群①
なで肩が原因で起こる胸郭出口症候群②
なで肩が原因で起こる胸郭出口症候群③
なで肩が原因で起こる胸郭出口症候群④

 肩こりを起こしやすい要因の1つになで肩があります。なで肩の人でがんこな肩こりがある場合、「胸郭出口症候群」を発症している可能性があります。胸郭出口とは、鎖骨と第一ろっ骨の間にある狭い隙間で、体の左右にあり、神経の束や血管が通っています。なで肩の人は肩甲骨が下がりやすいため、その周りにある肩の筋肉が引っ張られて、肩こりや首のこりが起こりやすくなります。また、神経や血管が引っ張られると、そのほかにもさまざまな症状が起こります。腕のだるさや、ひじから手にかけて小指側に痛みやしびれを感じることがあります。進行すると神経の障害により、握力低下で荷物を落としてしまったり、手がまひして細かい作業がしにくくなったりすることがあります。神経の障害が進むと元に戻らなくなることがあるため、早期に気づいて、よい姿勢のしたりや体操などの対策を行ったりすることがすすめられます。なで肩と自覚している人、あるいはショルダーバッグがずり落ちやすい・首が長く見えるといった特徴がある人で、肩こりや首のこり、腕のだるさを感じやすく、荷物を持ったときに手のしびれや脱力感を感じることがある場合は、胸郭出口症候群の可能性を考えてください。

スマホ姿勢や胸郭出口症候群を改善する体操

 スマホ姿勢やなで肩による胸郭出口症候群が考えられる場合は、姿勢をよくする体操がすすめられます。ただし、肩の強い痛み、腕や手にしびれがある、肩を動かしていないのに痛む、痛みで生活に支障が出ているときは、体操を行わず、整形外科を受診してください。
 体操を行う場合は、呼吸を止めずに、ゆっくりした動作で行い、痛みが出たら中止してください。それぞれの体操は、10~20回を1セットとし、1日3セットを目安に行ってください。

胸の骨格を広げる体操
胸の骨格を広げる体操①
胸の骨格を広げる体操②
胸の骨格を広げる体操③
 マットなどを用意し、横向きに寝ます。股関節とひざを曲げ、両ひざをそろえます。両腕を胸の前に伸ばし、両手のひらを合わせます。下半身を横に向けたまま、上半身をひねって上になった腕を胸にそわせながら、最終的に反対側へ伸ばします。腕を伸ばすときは、無理にひじを伸ばす必要はありません。反対側も同様に行います。
体幹の筋トレと背骨の動きをよくする体操
体幹の筋トレと背骨の動きをよくする体操①
体幹の筋トレと背骨の動きをよくする体操②
 あおむけに寝て、ひざを肩幅に広げて立てます。両手は胸の上に置きます。息を吐きながら、腰を徐々に上げていきます。無理のない範囲で上げられるところまで上げたら、その状態を3秒間保って、元に戻します。シールを少しずつはがしていくイメージで、尾てい骨から背中にかけてゆっくり上げていくのがコツです。下げるときも同様に行います。
肩甲骨周りの筋肉を鍛える体操
肩甲骨周りの筋肉を鍛える体操①
肩甲骨周りの筋肉を鍛える体操②
 両手と両ひざをマットにつき、肩幅に開きます。顔を前に向けながら、腰を落としていきます。その状態を3秒間保ったら、頭を下に向けながら背中を丸めるようにして腰を引き上げていき、その状態を3秒間保ちます。おへそを真下に下げ、真上に上げることを意識するのがコツです。
胸の骨格と背中を伸ばす体操
胸の骨格と背中を伸ばす体操①
胸の骨格と背中を伸ばす体操②
 両手と両ひざをマットにつき、肩幅に開きます。片側の手を反対側の手の前に90度に置きます。前の手と同じ側のひざを少し後ろに引き、すねの辺りを反対側の足につけます。その体勢から、前の手でマットを押しながら、腰を引いていきます。その状態を3秒間保ち、元に戻します。背中が丸まらないように腰を引くのがコツです。反対側も同様に行います。

そのほか自分でできる胸郭出口症候群の対策

そのほか対策

 なで肩による胸郭出口症候群の改善には、体に負担をかけない日常生活の工夫も大切です。適度な休息や十分な睡眠で疲労をためないようにします。仕事中などに肩こりや腕のだるさを感じたら、休憩をとるようにしましょう。特に、手や腕のしびれが出ている場合は、無理をしないことが重要です。風呂などで体を温めると、血行促進により、筋肉の疲労の回復や、血管の圧迫による血流低下を改善できます。重い荷物を持つと、腕が引っ張られて症状が出やすくなるため、できるだけ手で持たないようにします。キャリーバッグを使ったり、手で持つ場合も左右の手で交互に持ったりするなど、工夫するようにしてください。

胸郭出口症候群の治療

治療

 腕や手のしびれなど症状が強い場合は、整形外科を受診することがすすめられます。治療は、血流改善薬ののみ薬や、しびれなどの神経障害を緩和するビタミン剤などを使用します。また、神経が圧迫されている部位への神経ブロック注射や、患部に超音波を当てたり過度に緊張した筋肉をゆるめる運動をしたりするリハビリ、肩を引き上げる装具の着用などを行うこともあります。こうした治療で十分な改善がみられない場合、手術を行うことがあります。

※2017年4月現在の情報です。