肩こりの簡単ガイドページ

肩こりや肩の痛みについて簡単に説明

2017年04月10日(月)放送体操満載!肩こり・肩の痛み対策「肩こり 原因と解消法」

2017年05月01日 15時52分

肩こりの原因が運動や姿勢にあるならこれかも。

 

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肩の症状 原因チェック

チェック
肩こりの原因となる筋肉①
肩こりの原因となる筋肉②

 チェックで、①首の後ろ側、②首から肩にかけて、③背中の肩甲骨付近のいずれか、または全部にこりや痛みがある場合は、肩こりが考えられます。
 ④肩から上腕にかけてに痛みなどがある場合は、五十肩や腱[けん]板断裂など肩関節の障害が考えられます。
 ①〜③が肩こりと考えられるのは、そこの肩こりを起こす代表的な筋肉があるためです。①〜③のすべての場所にある僧帽筋、首の後ろ側にある肩甲挙筋、背中の肩甲骨付近には菱形[りょうけい]筋があります。これらの筋肉は、肩からぶらさがっている腕を支え続けているため、肩こりが起こりやすいのです。

肩こりを起こしやすくする要因

要因

 肩こりは、生活習慣によってさらに起こりやすくなります。運動不足は、肩の筋力の低下により、肩こりの要因となります。とはいえ、スポーツや体を使う仕事などで肩を使いすぎても、肩の筋肉が疲労し肩こりの要因となります。長時間の同一姿勢は、負荷自体は軽くても、肩など同じ部位の筋肉を使い続けることになります。猫背など姿勢の悪さは、肩や首に頭や腕の重みが集中します。また、なで肩や肥満などの体型も同じことが起こります。ほかにも、枕が高すぎたり低すぎたりすると、首の神経や血管が圧迫され肩こりの要因となります。ストレスは、自律神経のバランスが崩れ、筋肉が緊張しやすくなります。喫煙は、血流が悪化し、肩周辺の筋肉に送られる酸素や栄養が減少します。肩こりは、こうした生活習慣や姿勢を改善することで、多くの場合軽減することができます。

姿勢の改善

立つときの姿勢
立つときの姿勢
 肩こり対策の基本となるのが、姿勢の改善です。立つときの姿勢で最も肩こりになりやすいのが猫背です。また、姿勢をよくしようとして背中を反ったり、胸だけを張ったりしても肩こりが起こりやすくなります。よい姿勢で立つために意識するポイントは、
①ひざを伸ばす
②おへその下に力を入れて骨盤を立てる。これが最も重要なポイントです
③軽く肩甲骨を後方に引き、胸を張る
④あごを少し引く
⑤頭頂部が真上から引っ張られている感覚で、背筋を伸ばす
この状態で人にチェックしてもらい、横から見ると、耳、肩・骨盤、ひざ、外くるぶしの中心が一直線になっていれば、よい姿勢の完成です。
座るときの姿勢
座るときの姿勢
 座るときの姿勢で、猫背であごを突き出したり、背もたれに寄りかかり続けたりすると、肩こりが起こりやすくなります。よい姿勢で座るために意識するポイントは、
①少し浅めに座り、背もたれにもたれない
②おへその下に力を入れて骨盤を立てる
③背筋を伸ばす
④目線が20~30度下に向くように、いすの高さやパソコンの画面の角度を調節する
いすの高さは、ひざと股関節が同じ高さになるのが目安です。ただし、長時間座り続けて同一姿勢を続けると、肩こりの原因となります。肩こりを防ぐには、よい姿勢で座るだけでなく、できる範囲で立っている時間を多くすることが大切です。少なくとも1時間に1回は立ち上がって、伸びをしたり歩いたりするとよいでしょう。

肩こりの軽減に役立つ体操

 肩こりで悩んでいる場合は、肩こりを軽減する体操もすすめられます。ただし、肩の強い痛み、腕や手にしびれがある、肩を動かしていないのに痛む、痛みで生活に支障が出ているときは、体操を行わず、整形外科を受診してください。
 体操を行う場合は、呼吸を止めずに、ゆっくりした動作で行い、痛みが出たら中止してください。それぞれの体操は、10~20回を1セットとし、1日3セットを目安に行ってください。

肩こりを楽にする体操①
肩こりを楽にする体操①01
肩こりを楽にする体操①02
 片側の僧帽筋の上部を、反対側の手のひら全体で包み込むようにつかみながら、肩を上げます。その状態を3秒間保ったら、元に戻します。反対側も同様に行います。指先でわしづかみしないようにしてください。手が肩に届かない場合は、人に後ろからつかんでもらいながら行ってください。
肩こりを楽にする体操②
肩こりを楽にする体操②01
肩こりを楽にする体操②02
 耳の後ろにある出っ張った骨の下のくぼみに、両手の親指を当て、ほかの指は頭を包み込むように添えます。親指で軽く押しながら、あごを持ち上げます。その状態を3秒間保ったら、元に戻します。首を反らしすぎないように注意し、親指を支点にあごを上げるようにしてください。
姿勢を改善する体操①
姿勢を改善する体操①01
姿勢を改善する体操①02
 マットなどを用意し、あおむけに寝ます。両ひざを立て、片側の脚を上げて、そのひざの裏を両手で抱えます。ひざを胸に近づけながら、お尻と腰をマットから浮かせます。その状態を3秒間保ったら、元に戻します。反対側も同様に行います。お尻を上げるときは腹筋を使うことを意識して行い、反対側の足をふんばらないように行ってください。また、腰を反らさないように注意して行ってください。
姿勢を改善する体操②
姿勢を改善する体操②01
姿勢を改善する体操②02
 足を肩幅に広げ、股関節とひざを軽く曲げます。骨盤と上半身を少し前に傾け、両手をみぞおち辺りにあてます。そして、左右の肩甲骨を背中側に引き寄せ、胸を張ります。そのまま背骨を軸に回転させるように、上半身を交互にひねります。ひざがつま先より前に出ないようにして行ってください。

肩以外の病気が原因で肩こりが起こる場合

チェック

 肩こり以外に、次のような症状がある場合は、ほかの病気が原因となっていることがあります。体を動かしたときに息切れしやすくなった場合、狭心症や心筋梗塞の可能性があります。関連痛といって、肩など心臓とは別の場所に症状を起こすことが少なくありません。特に、肩こりを突然感じて突然消える場合や、胸の締めつけ感を伴う場合は要注意です。
 目の奥の違和感や、頭が重く感じる場合は、脳動脈りゅうの可能性があります。脳の血管にできたこぶが周りの神経を圧迫するため、こうした症状や肩こりが生じます。
 舌に歯形がついている場合、無意識に上下の歯をかみしめ続けてしまう歯列接触癖の可能性があります。かむ筋肉などの疲労により肩こりが生じることがあります。
 上まぶたが黒目の真ん中あたりまでかぶさっている場合、加齢やハードコンタクトレンズの長年の使用によって、上まぶたを引き上げる筋力が低下してまぶたが下がる眼けん下垂の可能性があります。高齢者に多く、視界を確保しようとしてまぶたを無理に開けようとしたり、首を反らしたりするために肩こりが起こりやすくなります。
 肩こり以外の症状がある場合や、生活習慣の見直しや体操を続けても肩こりが改善しない場合は、整形外科を受診してください。肩こり以外の症状があれば、必ず医師に伝えてください。

※2017年4月現在の情報です。