肩こりの簡単ガイドページ

肩こりや肩の痛みについて簡単に説明

きょうの健康がおすすめ

2017年の4月号に載っている肩こりのことについては

非常に参考になります。


 

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2017年04月10日(月)放送体操満載!肩こり・肩の痛み対策「肩こり 原因と解消法」

2017年05月01日 15時52分

肩こりの原因が運動や姿勢にあるならこれかも。

 

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肩の症状 原因チェック

チェック
肩こりの原因となる筋肉①
肩こりの原因となる筋肉②

 チェックで、①首の後ろ側、②首から肩にかけて、③背中の肩甲骨付近のいずれか、または全部にこりや痛みがある場合は、肩こりが考えられます。
 ④肩から上腕にかけてに痛みなどがある場合は、五十肩や腱[けん]板断裂など肩関節の障害が考えられます。
 ①〜③が肩こりと考えられるのは、そこの肩こりを起こす代表的な筋肉があるためです。①〜③のすべての場所にある僧帽筋、首の後ろ側にある肩甲挙筋、背中の肩甲骨付近には菱形[りょうけい]筋があります。これらの筋肉は、肩からぶらさがっている腕を支え続けているため、肩こりが起こりやすいのです。

肩こりを起こしやすくする要因

要因

 肩こりは、生活習慣によってさらに起こりやすくなります。運動不足は、肩の筋力の低下により、肩こりの要因となります。とはいえ、スポーツや体を使う仕事などで肩を使いすぎても、肩の筋肉が疲労し肩こりの要因となります。長時間の同一姿勢は、負荷自体は軽くても、肩など同じ部位の筋肉を使い続けることになります。猫背など姿勢の悪さは、肩や首に頭や腕の重みが集中します。また、なで肩や肥満などの体型も同じことが起こります。ほかにも、枕が高すぎたり低すぎたりすると、首の神経や血管が圧迫され肩こりの要因となります。ストレスは、自律神経のバランスが崩れ、筋肉が緊張しやすくなります。喫煙は、血流が悪化し、肩周辺の筋肉に送られる酸素や栄養が減少します。肩こりは、こうした生活習慣や姿勢を改善することで、多くの場合軽減することができます。

姿勢の改善

立つときの姿勢
立つときの姿勢
 肩こり対策の基本となるのが、姿勢の改善です。立つときの姿勢で最も肩こりになりやすいのが猫背です。また、姿勢をよくしようとして背中を反ったり、胸だけを張ったりしても肩こりが起こりやすくなります。よい姿勢で立つために意識するポイントは、
①ひざを伸ばす
②おへその下に力を入れて骨盤を立てる。これが最も重要なポイントです
③軽く肩甲骨を後方に引き、胸を張る
④あごを少し引く
⑤頭頂部が真上から引っ張られている感覚で、背筋を伸ばす
この状態で人にチェックしてもらい、横から見ると、耳、肩・骨盤、ひざ、外くるぶしの中心が一直線になっていれば、よい姿勢の完成です。
座るときの姿勢
座るときの姿勢
 座るときの姿勢で、猫背であごを突き出したり、背もたれに寄りかかり続けたりすると、肩こりが起こりやすくなります。よい姿勢で座るために意識するポイントは、
①少し浅めに座り、背もたれにもたれない
②おへその下に力を入れて骨盤を立てる
③背筋を伸ばす
④目線が20~30度下に向くように、いすの高さやパソコンの画面の角度を調節する
いすの高さは、ひざと股関節が同じ高さになるのが目安です。ただし、長時間座り続けて同一姿勢を続けると、肩こりの原因となります。肩こりを防ぐには、よい姿勢で座るだけでなく、できる範囲で立っている時間を多くすることが大切です。少なくとも1時間に1回は立ち上がって、伸びをしたり歩いたりするとよいでしょう。

肩こりの軽減に役立つ体操

 肩こりで悩んでいる場合は、肩こりを軽減する体操もすすめられます。ただし、肩の強い痛み、腕や手にしびれがある、肩を動かしていないのに痛む、痛みで生活に支障が出ているときは、体操を行わず、整形外科を受診してください。
 体操を行う場合は、呼吸を止めずに、ゆっくりした動作で行い、痛みが出たら中止してください。それぞれの体操は、10~20回を1セットとし、1日3セットを目安に行ってください。

肩こりを楽にする体操①
肩こりを楽にする体操①01
肩こりを楽にする体操①02
 片側の僧帽筋の上部を、反対側の手のひら全体で包み込むようにつかみながら、肩を上げます。その状態を3秒間保ったら、元に戻します。反対側も同様に行います。指先でわしづかみしないようにしてください。手が肩に届かない場合は、人に後ろからつかんでもらいながら行ってください。
肩こりを楽にする体操②
肩こりを楽にする体操②01
肩こりを楽にする体操②02
 耳の後ろにある出っ張った骨の下のくぼみに、両手の親指を当て、ほかの指は頭を包み込むように添えます。親指で軽く押しながら、あごを持ち上げます。その状態を3秒間保ったら、元に戻します。首を反らしすぎないように注意し、親指を支点にあごを上げるようにしてください。
姿勢を改善する体操①
姿勢を改善する体操①01
姿勢を改善する体操①02
 マットなどを用意し、あおむけに寝ます。両ひざを立て、片側の脚を上げて、そのひざの裏を両手で抱えます。ひざを胸に近づけながら、お尻と腰をマットから浮かせます。その状態を3秒間保ったら、元に戻します。反対側も同様に行います。お尻を上げるときは腹筋を使うことを意識して行い、反対側の足をふんばらないように行ってください。また、腰を反らさないように注意して行ってください。
姿勢を改善する体操②
姿勢を改善する体操②01
姿勢を改善する体操②02
 足を肩幅に広げ、股関節とひざを軽く曲げます。骨盤と上半身を少し前に傾け、両手をみぞおち辺りにあてます。そして、左右の肩甲骨を背中側に引き寄せ、胸を張ります。そのまま背骨を軸に回転させるように、上半身を交互にひねります。ひざがつま先より前に出ないようにして行ってください。

肩以外の病気が原因で肩こりが起こる場合

チェック

 肩こり以外に、次のような症状がある場合は、ほかの病気が原因となっていることがあります。体を動かしたときに息切れしやすくなった場合、狭心症や心筋梗塞の可能性があります。関連痛といって、肩など心臓とは別の場所に症状を起こすことが少なくありません。特に、肩こりを突然感じて突然消える場合や、胸の締めつけ感を伴う場合は要注意です。
 目の奥の違和感や、頭が重く感じる場合は、脳動脈りゅうの可能性があります。脳の血管にできたこぶが周りの神経を圧迫するため、こうした症状や肩こりが生じます。
 舌に歯形がついている場合、無意識に上下の歯をかみしめ続けてしまう歯列接触癖の可能性があります。かむ筋肉などの疲労により肩こりが生じることがあります。
 上まぶたが黒目の真ん中あたりまでかぶさっている場合、加齢やハードコンタクトレンズの長年の使用によって、上まぶたを引き上げる筋力が低下してまぶたが下がる眼けん下垂の可能性があります。高齢者に多く、視界を確保しようとしてまぶたを無理に開けようとしたり、首を反らしたりするために肩こりが起こりやすくなります。
 肩こり以外の症状がある場合や、生活習慣の見直しや体操を続けても肩こりが改善しない場合は、整形外科を受診してください。肩こり以外の症状があれば、必ず医師に伝えてください。

※2017年4月現在の情報です。

2017年04月11日(火)放送 体操満載!肩こり・肩の痛み対策「五十肩 糖尿病の人はなりやすい」

2017年05月01日 15時52分

この回は特に糖尿病との関係もしているが

糖尿病はほとんどの病気を悪化させたり

引き金となる事が多いです。

 

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五十肩とは

肩関節と五十肩①
肩関節と五十肩②

 五十肩は、40~50代で最も多く発症し、肩が痛んで腕が上がらない、衣服の脱ぎ着ができないなどの症状が現れます。40~50代に起こりやすい要因として、この年代は加齢によって肩周辺の組織がもろくなり始めること、一方で仕事やスポーツなどまだまだ活発に肩を動かす人が多いこと、肩関節は動く範囲が大きいために骨以外の組織が引っ張られやすいことがあります。これらの要因が重なることで、五十肩が起こりやすいと考えられています。
 五十肩が特に起こりやすい部位は4か所あります。1つは肩の前側にある肩甲下筋の腱[けん]と上側にある棘[きょく]上筋との隙間である腱板疎部、そしてもう1つは腱板疎部とつながっている上腕二頭筋長頭腱です。この2か所に炎症が起こると、背中に手を回したり、髪を洗ったりする動作がしづらくなります。また、上腕骨のボールと肩甲骨の受け皿を包んでいる関節包の下側や、関節包の上側にある滑液包に炎症が起こると、腕を上げにくくなります。
 特に、糖尿病がある人は、そうでない人と比べて五十肩になりやすく、治りにくいことがわかっています。糖尿病で血糖が高い状態が続くと、関節包などを構成しているコラーゲンが硬くなりやすいためと考えられています。糖尿病のある人は五十肩の発症や悪化を防ぐためにも、食事や運動、薬などで血糖を適切にコントロールすることが重要です。

五十肩の経過

五十肩の経過

 五十肩は経過に伴い、症状の感じ方が変化していきます。症状の軽減や早期回復、悪化の予防のために、経過に合わせて肩の安静と運動療法を適切に使い分けることが大切です。
 急性期は、発症から通常は2週間ほどです。痛みが強いものの、無理をすれば肩を動かすことができます。肩を動かしたときだけでなく、安静時や就寝時にも痛みが出ます。痛みを伴う動作は無理に行わないようにしましょう。
 慢性期は、通常は6か月ほどです。痛みは軽減しますが、肩が動かしにくくなります。無理に動かそうとすると痛みが出ます。痛みが軽減してきたら、硬くなった肩関節をほぐすために肩の運動を行い、少しずつ肩の可動域を広げていきます。
 回復期は、通常は1~2年ほどです。徐々に痛みが解消していき、次第に肩を動かしやすくなります。しかし、数年かかる場合や、症状が残ることもあります。この時期には、低下した肩の筋力を取り戻すため、積極的に肩の運動を行います。

五十肩の回復に役立つ体操

 五十肩がある場合は、五十肩の回復に役立つ体操がすすめられます。ただし、肩を動かしていないのに痛む場合や、肩に熱感がある場合は、急性期であることが考えられ肩を安静にする必要があるため、体操は行わないでください。
 体操を行う場合は、呼吸を止めずに、ゆっくりした動作で、あくまで気持ちよいと感じる痛さに加減して行ってください。それぞれの体操は、10~20回を1セットとし、1日3セットを目安に行ってください。

腕を上げやすくする体操①
腕を上げやすくする体操①01
腕を上げやすくする体操①02
 マットなどを用意し、あおむけに寝て両ひざをそろえて立て、両腕を体の真横に広げます。そして、頭と肩は動かさずに、両ひざをそろえたまま症状のない側に倒します。その状態を3秒間保ったら、元に戻します。ひざを倒すとき、両ひざが離れないように注意してください。
腕を上げやすくする体操②
腕を上げやすくする体操②01
腕を上げやすくする体操②02
 安定したテーブルを使って行います。テーブルに対し、症状のないほうをテーブル側にして、横向きに立ちます。症状のない側の足のつま先をテーブルに向け、上半身をひねる形で、両手をテーブルに置きます。その体勢から、両手のひらでテーブルを押しながら、足の位置を動かさずにお尻を後ろに引きます。
 この状態を3秒間保ち、元に戻します。背中や腰を丸めないようにお尻を引くのがコツです。
肩を回しやすくする体操①
肩を回しやすくする体操①01
肩を回しやすくする体操①02
 テーブルに向かっていすに座ります。症状のある側のひじをテーブルにつき、手首の辺りに反対側の手を添えます。この体勢から、上半身をテーブルと平行に移動し、元に戻します。反対側へも同じように移動します。テーブルについたひじの位置は固定し、腕を動かさないように行います。
肩を回しやすくする体操②
肩を回しやすくする体操②01
肩を回しやすくする体操②02
 症状のある肩を下に、横向きに寝ます。顔の前に症状がある側のひじを置き、手と手を合わせます。反対側の手で力を加えながら、それに逆らって前腕を倒します。その状態で3秒間保ち、元に戻します。腕が上がらないために顔の前にひじを置けない場合は、無理のない位置に置いて行ってください。

五十肩の治療

五十肩の治療①
五十肩の治療①

 五十肩は多くの場合、1~2年で自然に治るか、日常生活に支障をきたさない状態になるため、必ずしも受診する必要はありません。ただし、強い痛みがある場合や、痛みや動きの制限によって仕事など生活に支障がある場合は、整形外科を受診することがすすめられます。
 五十肩の治療は、急性期とそれ以外の時期で目的が異なります。急性期は、主に痛みを和らげる治療を行います。非ステロイド消炎鎮痛薬ののみ薬や貼り薬などを使い、痛みが強い場合は、患部にステロイド薬を注射します。また、痛みによる筋肉の過度な緊張をほぐすため、温熱療法などを行うことがあります。
 五十肩の慢性期や回復期は、主に肩の動きを回復させる治療を行います。患部にヒアルロン酸を注射する方法や、関節包にステロイド薬と局所麻酔薬を注射で注入して縮まった関節包をふくらませたり部分的に破裂させたりする関節くう拡張術を行うことがあります。それでも改善しない場合は、超音波で肩の画像を見ながら患部の神経を麻酔薬でまひさせて、医師が外側から肩を動かすことで硬くなった関節包を裂く、エコーガイド神経ブロック下徒手授動術を行うことがあります。これらの治療を行っても治りが不十分な場合などは、手術が検討されます。広く行われているのが、患部に関節鏡をさしこんで画像を見ながら関節包を切開する関節包切離術です。こうしたさまざまな治療法は、その長所や短所について医師から十分な説明を聞いた上で選ぶことが重要です。

※2017年4月現在の情報です。

2017年04月12日(水)放送 体操満載!肩こり・肩の痛み対策「危険な腱[けん]板断裂」

2017年05月01日 15時52分

腱板断裂は60歳以上の人の方の痛みで多いので

痛みが出たら無理せずにリハビリや肩の

運動をすると悪化することがあるので

まずは病院で診断を受けることが大切で

整形外科の肩の専門医に診てもらうことがお勧めです。


 

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腱板断裂とは

腱板断裂
腱板断裂の要因

 肩関節は、肩甲骨と上腕骨、鎖骨で構成され、上側の棘[きょく]上筋、前側の肩甲下筋など複数の筋肉に囲まれています。筋肉と骨のつなぎ目を腱[けん]といいますが、肩関節では集まった腱が板状に見えることから腱板と呼ばれています。この腱板が切れてしまうのが腱板断裂で、肩の痛みや動かしにくさなどの症状が起こりやすくなります。最も起こりやすいのは、腕を上げるときに使う棘上筋です。腱板断裂が起こる最も大きな原因は加齢で、腱板は加齢に伴いもろくなっていきます。特に大工さんなど長年肩を酷使し続けた人は腱板断裂を起こしやすく、転倒して手をついた際に肩にけがをして急に断裂が生じることもあります。ただし、肩の酷使やけがなどの要因がなくても、40代で発症することもあり、体質的な要因もあると考えられています。腱板断裂は、60代以上の4人に1人に起きていると考えられていますが、その約6割は痛みなど症状がみられないとする報告があります。その理由として、多くの場合、断裂の進行がゆっくりで炎症が起きにくいために痛みを感じにくいことなどがあります。ただし、腱板断裂がある以上、何らかのきっかけで痛みを感じるようになる可能性があります。腱板断裂は五十肩と違い、自然に治ることはありません。特に60代以上の場合、肩から上腕部にかけて痛みを感じるようなら、腱板断裂を疑って整形外科を受診することがすすめられます。その場合、エックス線検査では腱板が画像に写らないため、MRIや超音波による画像検査を受けることが重要です。

腱板断裂の治療

腱板断裂の治療

 腱板断裂の治療では、多くの場合、薬物療法と運動療法を行います。薬物療法では、断裂による炎症を抑えることで痛みを緩和します。使われることが多いのが非ステロイド性消炎鎮痛薬ののみ薬や貼り薬で、就寝中にも痛みがあるときはトラマドールやプレガバリンを服用します。痛みが強い場合は、ステロイド薬やヒアルロン酸を患部に注射することがあります。
 運動療法では、痛みにより過度に緊張した筋肉のリハビリを行います。また、棘[きょく]上筋の腱板断裂のみである場合は、断裂していないほかの腱板や肩周囲の筋肉を鍛えることで肩の動きを回復させます。
 薬物療法や運動療法で症状を軽減できない場合や、短期間に断裂が拡大する場合は手術が検討されます。

腱板断裂の人が行う体操

 ここで紹介する体操は、実際に患者さんに指導されている体操の一例です。
 腱板断裂がある場合や疑われる場合、運動のしかたによっては、かえって断裂を拡大させたり、症状を悪化させたりしてしまうことがあるため、必ず医師や理学療法士の指導に従って行ってください。
 肩を動かしていないのに痛む場合や、肩に熱感がある場合は体操は行わないようにします。体操を行う場合は、呼吸を止めずに、ゆっくりした動作で行い、痛みが出たら中止します。それぞれの体操は、10~20回を1セットとし、1日3セットで行うのが目安です。

残っている腱板を鍛える体操①
残っている腱板を鍛える体操①01
残っている腱板を鍛える体操①02
 立った状態、あるいは座った状態で、腱板断裂がある側の肩の裏側・骨の出っ張りの下のくぼんだ部分を反対側の手で押します。そのまま、腱板断裂がある側の手を開き、ひじを伸ばして、腕を内側と外側、交互に回せるところまで回します。手が届かない場合は、人に後ろから押してもらいながら行ってください。
残っている腱板を鍛える体操②
肩を回しやすくする体操②01
肩を回しやすくする体操②02
肩を回しやすくする体操②03
肩を回しやすくする体操②04
 いすに座り、テーブルに腱板断裂がある側の前腕を置きます。その手のひらに反対側の手の握り拳を当てながら力を加えます。その力に逆らいながら、腱板断裂がある側の手で押し返して前腕を胸方向に回していき、元に戻します。 また、逆方向も行います。腱板断裂がある側の手の甲に反対側の手のひらを当てながら力を加えます。その力に逆らいながら、腱板断裂がある側の手で押し返して前腕を外側に回していき、元に戻します。腱板断裂がある側の上腕の回転軸がぶれないように行うのがコツです。
肩の可動域を維持する体操①
肩の可動域を維持する体操①01
肩の可動域を維持する体操①02
 いすに座り、両腕を肩幅に広げ、腕を伸ばした状態で両手のひらをテーブルに置きます。息を鼻から吸いながらみぞおちをへこませて、背中を丸めながら後ろへ引きます。その状態を3秒間保ってから、息を口から吐きながら上半身を前に移動させ、胸を張ります。この状態を3秒間保ちます。
肩の可動域を維持する体操②
肩の可動域を維持する体操②01
肩の可動域を維持する体操②02
 いすに座り、両腕を肩幅に広げ、テーブルの上に敷いたタオルの上に両手のひらを置きます。タオルをすべらせるようにして、前方に腕を伸ばしていきます。無理のないところまでで止めたら、その状態を3秒間保ち、元に戻します。必ず、肩に強い痛みが出ない程度で行ってください。

腱板断裂の手術

手術を考える場合
アンカーを使った手術
リバース型人工肩関節

 60歳以下で腱板断裂がある場合、活動的な生活により断裂が進行することが多いため、手術を考えます。特に手術の対象となることが多いのが、肩を使う仕事やスポーツをする人です。薬などで痛みが抑えられた場合でも、腕に力が入らず十分上がらないような場合も手術を考えます。また、70歳以上でも、がんこな痛みが続く場合、手術が検討されます。
 手術は、腱板修復術が広く行われており、多い方法が上腕骨の上部にアンカー(糸付きのネジ)を差し込んで上腕骨に腱板をつなぐ方法です。腱板の長さが足りないなどの理由で腱板修復術ができない場合は、大たい筋の筋膜を移植する手術や、リバース型人工肩関節置換術を行うことがあります。以前は高齢になるほど手術での改善が困難でしたが、最近はリバース型人工肩関節置換術により肩の動きを取り戻せるケースが増えています。

※2017年4月現在の情報です。


 

2017年04月13日(木)放送 体操満載!肩こり・肩の痛み対策「スマホ姿勢となで肩による障害」

2017年05月01日 15時52分

今回の回で思ったのは姿勢が大切ですという事でした。

疲れをためないというのは健康の大原則。

 

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スマホ姿勢とは

スマホ姿勢

 スマートフォン(スマホ)を使い続けていると、小さな文字や画面を見るため、前のめりにのぞきこんで猫背になり、さらに両肩が内側に丸まったスマホ姿勢になりやすくなります。この姿勢は、肩だけでなく体全体にとってよくない姿勢です。スマホ姿勢では、頭と肩、腕が体の前側に突き出るため、その重みを支えるために、肩の僧帽筋や肩甲挙筋に余分な負担がかかります。そのため、慢性的な肩こりが起こりやすくなります。スマホの使い過ぎによる目の疲れも肩こりの原因となります。また猫背になると骨盤が後ろに傾くために、ひざが曲がります。そのため、背中の筋肉や太ももの前側の筋肉に負担がかかり、腰やひざの疲労や痛みも起こしやすくなります。自分でできる対策としては、スマホの使用時間を意識して減らしたり、途中で操作を中断して体を動かし姿勢の固定化を避けたりすることが大切です。スマホをよく使用する人、さらに肩こりなどがある人は、姿勢を改善する体操がすすめられます。

なで肩が原因で起こる胸郭出口症候群

なで肩が原因で起こる胸郭出口症候群①
なで肩が原因で起こる胸郭出口症候群②
なで肩が原因で起こる胸郭出口症候群③
なで肩が原因で起こる胸郭出口症候群④

 肩こりを起こしやすい要因の1つになで肩があります。なで肩の人でがんこな肩こりがある場合、「胸郭出口症候群」を発症している可能性があります。胸郭出口とは、鎖骨と第一ろっ骨の間にある狭い隙間で、体の左右にあり、神経の束や血管が通っています。なで肩の人は肩甲骨が下がりやすいため、その周りにある肩の筋肉が引っ張られて、肩こりや首のこりが起こりやすくなります。また、神経や血管が引っ張られると、そのほかにもさまざまな症状が起こります。腕のだるさや、ひじから手にかけて小指側に痛みやしびれを感じることがあります。進行すると神経の障害により、握力低下で荷物を落としてしまったり、手がまひして細かい作業がしにくくなったりすることがあります。神経の障害が進むと元に戻らなくなることがあるため、早期に気づいて、よい姿勢のしたりや体操などの対策を行ったりすることがすすめられます。なで肩と自覚している人、あるいはショルダーバッグがずり落ちやすい・首が長く見えるといった特徴がある人で、肩こりや首のこり、腕のだるさを感じやすく、荷物を持ったときに手のしびれや脱力感を感じることがある場合は、胸郭出口症候群の可能性を考えてください。

スマホ姿勢や胸郭出口症候群を改善する体操

 スマホ姿勢やなで肩による胸郭出口症候群が考えられる場合は、姿勢をよくする体操がすすめられます。ただし、肩の強い痛み、腕や手にしびれがある、肩を動かしていないのに痛む、痛みで生活に支障が出ているときは、体操を行わず、整形外科を受診してください。
 体操を行う場合は、呼吸を止めずに、ゆっくりした動作で行い、痛みが出たら中止してください。それぞれの体操は、10~20回を1セットとし、1日3セットを目安に行ってください。

胸の骨格を広げる体操
胸の骨格を広げる体操①
胸の骨格を広げる体操②
胸の骨格を広げる体操③
 マットなどを用意し、横向きに寝ます。股関節とひざを曲げ、両ひざをそろえます。両腕を胸の前に伸ばし、両手のひらを合わせます。下半身を横に向けたまま、上半身をひねって上になった腕を胸にそわせながら、最終的に反対側へ伸ばします。腕を伸ばすときは、無理にひじを伸ばす必要はありません。反対側も同様に行います。
体幹の筋トレと背骨の動きをよくする体操
体幹の筋トレと背骨の動きをよくする体操①
体幹の筋トレと背骨の動きをよくする体操②
 あおむけに寝て、ひざを肩幅に広げて立てます。両手は胸の上に置きます。息を吐きながら、腰を徐々に上げていきます。無理のない範囲で上げられるところまで上げたら、その状態を3秒間保って、元に戻します。シールを少しずつはがしていくイメージで、尾てい骨から背中にかけてゆっくり上げていくのがコツです。下げるときも同様に行います。
肩甲骨周りの筋肉を鍛える体操
肩甲骨周りの筋肉を鍛える体操①
肩甲骨周りの筋肉を鍛える体操②
 両手と両ひざをマットにつき、肩幅に開きます。顔を前に向けながら、腰を落としていきます。その状態を3秒間保ったら、頭を下に向けながら背中を丸めるようにして腰を引き上げていき、その状態を3秒間保ちます。おへそを真下に下げ、真上に上げることを意識するのがコツです。
胸の骨格と背中を伸ばす体操
胸の骨格と背中を伸ばす体操①
胸の骨格と背中を伸ばす体操②
 両手と両ひざをマットにつき、肩幅に開きます。片側の手を反対側の手の前に90度に置きます。前の手と同じ側のひざを少し後ろに引き、すねの辺りを反対側の足につけます。その体勢から、前の手でマットを押しながら、腰を引いていきます。その状態を3秒間保ち、元に戻します。背中が丸まらないように腰を引くのがコツです。反対側も同様に行います。

そのほか自分でできる胸郭出口症候群の対策

そのほか対策

 なで肩による胸郭出口症候群の改善には、体に負担をかけない日常生活の工夫も大切です。適度な休息や十分な睡眠で疲労をためないようにします。仕事中などに肩こりや腕のだるさを感じたら、休憩をとるようにしましょう。特に、手や腕のしびれが出ている場合は、無理をしないことが重要です。風呂などで体を温めると、血行促進により、筋肉の疲労の回復や、血管の圧迫による血流低下を改善できます。重い荷物を持つと、腕が引っ張られて症状が出やすくなるため、できるだけ手で持たないようにします。キャリーバッグを使ったり、手で持つ場合も左右の手で交互に持ったりするなど、工夫するようにしてください。

胸郭出口症候群の治療

治療

 腕や手のしびれなど症状が強い場合は、整形外科を受診することがすすめられます。治療は、血流改善薬ののみ薬や、しびれなどの神経障害を緩和するビタミン剤などを使用します。また、神経が圧迫されている部位への神経ブロック注射や、患部に超音波を当てたり過度に緊張した筋肉をゆるめる運動をしたりするリハビリ、肩を引き上げる装具の着用などを行うこともあります。こうした治療で十分な改善がみられない場合、手術を行うことがあります。

※2017年4月現在の情報です。